八幡製鐵（現新日鐵）が北九州から進出してきた際に九州ラーメンの店も何件か君津市に進出してきたがこの日吉もその中の一つ。

外観は普通の民家をラーメン店に改装した感じ（但し相当古めかしい）。店内はテーブル4卓・14席、小上り4卓・12席、カウンター6席だがコンクリート打ち放しの土間にパイプ椅子で海の家かと思うくらいシンプル、何十年前の開店時のままという感じ。おでんがおいてあり、これをつつきながらビールが飲めるようになっているのも北九州のラーメン店の伝統を引き継いでいる。

特筆すべきなのはラーメンの値段。ラーメン（￥270）・大盛ラーメン（￥320）・チャーシューメン（￥450）と何十年前から値上げしていないのか？

店内には誰もいないので店の奥に声を掛けると、これも何十年ラーメンを作っているのかと思うようなお婆さんが出てきた。チャーシューメンを注文するとこのお婆さんの手際が良く、ものの数分（九州ラーメンは極細麺なので茹で時間が非常に短い）でチャーシューメンが出てきた。

スープはサラッとしたトンコツ。具はバラチャーシュー・きくらげ・もやし・のりと値段の割には充実。ストレートの細麺は硬めの歯触りが九州ラーメンらしい。

最近のインパクトの強いギトギト豚骨に比べるとあっさりしすぎだが、値段とレトロな雰囲気でこういうラーメン有ってもいいかなと思わせる店だった。それにしても入口に置いてあるコーラの冷蔵庫の扉がガムテープで 開かない様にしてあるのは年代を感じさせる（笑

2009/09/10